モジュール型車椅子(モジュールタイプ)とは?体に合った設定・メリット・デメリットと使い方

車いす
スポンサーリンク

モジュール型車椅子(モジュールタイプ)とは?体に合った設定・メリット・デメリットと使い方

【AmazonオーディオブックAudible – 音声で本を聴く新体験】

国内最大級の特定事業所加算「取得」「運用」を代行する「プロサポ」が提供するメディア
訪問介護、通所介護などのお役立ち情報・書式を多数掲載!『けあタスケル』

こんにちは!

モジュール型車椅子(モジュールタイプ車いす)とは・・・

座面や足台を細かく調整でき、姿勢保持や腰痛予防に役立つ高機能モデルです。一方で重さ・価格等の中点も。現役福祉用具専門相談員の私が、メリット・デメリットとおすすめの使い方・選び方をわかりやすく解説いたします!

・車椅子の座り心地がよくない・座っている姿勢も崩れてきて直すのが大変!
・車椅子の操作がしづらい…
・車椅子への乗り移りをもっと楽にしたい!

こんな人にモジュール型車椅子はおすすめです!

車椅子の各部分が細かく調整できて、
ご利用者さんの体格や姿勢・操作の仕方などなど
その方に合わせた最適な設定で使うことができるモジュール型車椅子は、個人的には
福祉用具専門相談員の「専門」という部分を
もっとも発揮できる車いす!

導入にあたって

福祉用具屋さん
福祉用具屋さん

やってやるぜ!

と燃える機種です

ということで今回のブログは
「モジュール型車椅子(モジュールタイプ)とは?体に合った設定・メリット・デメリットと使い方」
というテーマで
お話ししたいと思います

ちなみに車椅子の種類や機能については過去のブログで取り上げています
こちらもよかったら参考にしてみてください👇

【車いすの選び方】車いすの種類や機能(自走・介助・多機能・モジュールタイプなど)
車いすって実はいろいろな種類があるのですがご存じですか?この記事では車いすの種類と特徴について解説しています。いろいろな車いすのことを知ってみたい!という方はぜひ記事をご覧ください!

体に合った車椅子がなぜ必要なのか

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

アルミ自走用車いす ウルトラ モジュールタイプ 座幅40cm NA-U7 日進医療器
価格:124,000円(税込、送料無料) (2024/5/26時点)

楽天で購入

 

なぜモジュール型車椅子のような
その人の体格や姿勢・漕ぎ方に合った車椅子が必要なのかを簡単にご紹介すると・・・

というか逆に
体に合っていない車椅子を使うことでどんなことが起こるかを考えてみると・・・

例①足の長い利用者が小柄な人向きの車椅子を使った場合

足の長い利用者が小柄な人向きの車椅子を使った場合

座面と足台の距離と実際の足の長さが合わないので
座った際に膝裏部分と座面の間に隙間ができる姿勢に・・・

本来であればお尻から太もも裏が均等に体重がかかるはずなのですが
膝裏部分に隙間ができてしまうと

お尻に圧が集中しお尻に痛みが!さらに床ずれリスクも!

例②肘掛が低すぎる車椅子を使った場合

肘掛が低すぎる車椅子を使った場合だと

利用者さんの気持ちとしては
・体重を分散させて楽に過ごしたい
・低い肘掛であっても肘を乗せて楽にしたい
ということで
お尻を前方にずらして浅い座位姿勢にして
無理やりでも肘掛に肘を乗せようとします
その結果
ずっこけ座りになり背中が曲がった円背(えんぱい)姿勢に・・・

もしくは片側に体を傾けて片方の肘掛けに肘を乗せようとします
その結果
背骨が片側に曲がった側弯(そくわん)姿勢に

などなど…

合わない車椅子を使うことで
体の変形や床ずれなどの二次障害につながる危険性があるのです!!

 

モジュール型車椅子の調整箇所

ということで
ご本人に体格・姿勢に合わせた設定が可能なモジュール型車椅子は
とても重要で有効的な機種なのです

ここでは
実際のモジュール型車椅子で
調整ができる部分をざっと挙げてみます
(機種によってある機能・ない機能があります)

・座面高さ調整(前座高・後座高別々に調整可能)
・座面奥行き調整
・座面幅調整
・背もたれ高さ調整
・背もたれ角度調整
・背もたれ張り調整
・足台高さ調整
・足台前後左右位置・角度調整
・肘掛高さ調整
・肘掛前後位置調整
・キャスター軸位置調整
・後輪位置調整
・ハンドリム位置調整(出っ張り具合調整)
・介助者用ハンドル高さ調整
・手元ブレーキロック機構設定変更
などなど・・・

すべて覚えてもらう必要はないのですが
いろいろと調節できる部分がたくさんあって便利!
ということさえわかっていただければと思います

これらの調整機構を調整することで
ご利用者にとって最適な車いす設定が可能になるのです!!

モジュール型車椅子のデメリット

これまでいい面ばかり書いてきましたがデメリットもあります

デメリット①重い

調整箇所が多いゆえに
どうしても重量は増えてしまいます

非力な介助者の方では
車のトランクに積載するのも一苦労だったりします・・・

デメリット②フレーム剛性が弱い機種も一部あったり…

調整箇所が増えることで
車椅子の剛性が弱い機種もあったりします

最近ではこのような車椅子は減ってきた印象ですが
昔はせっかく各部位を調整しても
実際車いすを押して使う際にはフレームがグニャグニャで
押す力が100%車いすに伝わらなかったりして
イライラしたものです・・・

デメリット③一見使いにくそうに思われる

標準型の車椅子が馴染んでいる方にとっては
モジュール型車椅子ってなんか使いにくそうに思われるイメージがあります

実際の話で
モジュール型車椅子を導入し
ご利用者に合った設定をあーでもないこーでもないと
頭を悩ませながら最適な設定までなんとかたどり着いて

福祉用具屋さん
福祉用具屋さん

やれやれ、一仕事頑張ったなー

なんて気分でいたところ
デイの職員さんから

こんな使いにくい車椅子なんで使ってるの?

なんていう声が・・・

こちらとしては本人にとって最適なものをという一心でせっかく導入したのに

デイ職員の方にはなじみのない機種だったようで
それに利用者さんも気を使って機種変更になってしまったことも・・・

 

デメリット④調整が面倒で福祉用具専門相談員が嫌がるケースも

モジュール型車椅子って調整箇所がたくさんあって正直面倒だったりします

しかしながら
ご利用者にとって有益になりうる機種なので
必要な方にはぜひおすすめすべき機種でもあります

福祉用具専門相談員側が
口には出しませんが
面倒くさいという理由で他の手軽な機種をおススメしたり・・・
福祉用具のプロとしては情けない話ですね・・・

快適な車椅子利用には必須!でも普及しない原因は??

個人的には

福祉用具屋さん
福祉用具屋さん

モジュール型車椅子はもっともっと普及すべき!

と思っています

なぜなら
「人それぞれに適合した福祉用具を提供する」
という意味でその代表となる機種だと思うからです

しかしながらモジュール型車椅子は思うほど普及していないのが現状ですね

先ほどお伝えしたように調整などの手間が面倒だったり
モジュール・・・というか車椅子シーティングの知識が追い付いていないケースもあったり
車椅子で快適な姿勢を作るために必要な調整箇所は
先に取り上げたように
非常に多岐にわたります

ご利用者さん側も
支援者側も
福祉用具専門相談員側も
モジュール型車椅子について
正しい理解をして
もっと導入機会を増やして

福祉用具屋さん
福祉用具屋さん

車椅子で快適に過ごせるご利用者さんが増えるといいな

なんて思っている次第です

 

 

 

ということで最後まで読んでいただきありがとうございました!

もしよかったらこちらもみてみてください!👇

●介護の三ツ星コンシェルジュさんのコラム
https://kaigo.jp/writer/entry/130/

●note
https://note.com/kaigoyouhin1

ではでは

【AmazonオーディオブックAudible – 音声で本を聴く新体験】

国内最大級の特定事業所加算「取得」「運用」を代行する「プロサポ」が提供するメディア
訪問介護、通所介護などのお役立ち情報・書式を多数掲載!『けあタスケル』

コメント

タイトルとURLをコピーしました